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劇団四季『contact』のこと [ステージ]

昨日は、仕事が佳境を迎え疲労困憊のなか、重い身体を引きずって浜松町は劇団四季の劇場「自由劇場」まで行ってきました。

今上演されているのは、『contact』。いろいろな表記があるけれど、これで統一します。

今回の公演はチケットを取るのが大変で、優先予約初日に40分かかって繋がって取れた席はあまり良くない席。
まあ、それでもセンターブロックなので前の席に身体のでかい男性がこなければいいか、と思っていたら、ダブルブッキングになっていることが判明。チケットを公式譲渡システムに出し、取り直した席は2階席。
ま、観ることができればそれで十分と。

DCIM0348.jpg 重要な役目を果たすキューピッド(のレプリカ)

それにしても、新国立劇場に浮気をしていて、劇団四季は久しぶりだなあと調べたら、8月の『ジョン万次郎の夢』以来の約3ヶ月ぶり。さらにその前は6月の『ソング&ダンス』でした。随分と観る頻度が減ったものです。あまり観たいと思う作品が上演されなかったんですよ。

そんな、久しぶりで、なおかつ疲労で頭が少々ぼーっとしているなか、客席に入った自由劇場。
2階席なのに舞台が近い。そりゃもう、物凄く。舞台にてが届くんなじゃないかとありえない感覚を覚えました。
前に『contact』を2階席で観たのは、多分隣の『秋』だったから、ここまで近くは感じなかった。

さて、前置きが長くなってしまいました。
今回の『contact』は今までの公演と違って、演出に加藤敬二さんの文字が!
キャストも常連の方から初役の人まで様々。
二階席は傾斜が急なので見下ろす感じが強いのですが、Part2(本来はローマ数字)まではそれがあまり気にならない。でも、いつもと何か違うなとは思う。
その理由がPart3で判る。
Part3の『CONTACT』は最初の十数分はマイケル・ワイリーの一人芝居が続くのだけど、その間は紛れもなく視点は一階席を向いていて、「やはり見下ろす席なんだなあ」と実感したけれど、家を飛び出したマイケルの後を追って、ダンスの世界が始まる一連の流れ、そして、ダンサー達のダイナミックなダンス!

このダンスが一階席とはまるで違う。ダンスの全体が見える。フォーメーション(でいいのかな?)が全て一視野に入ってくる。これが素晴らしい。今思い出すと、鳥肌が立ってきそうなぐらいに、見事にダンサーそれぞれが自由にダンスしているようにみえていたものが、ここまで振り付けが一つの統一されたストーリーを描き出しているのが、全てみえたのには本当に驚いた。
絶対に、一度は二階席で観ることをお勧めする!

田邊君のマイケル・ワイリーは、冒頭の表彰式のシーンこそ、大丈夫かな?と思ったけれど、自室に帰ったところからは、完全にワイリーだった。下手なダンスも、一気に上手くなるダンスステップも、ワイリーになりきっていた。
敬二さんから世代交代したわけだけど、この『contact』、いつ初演されたんだっけと思ったら2002年だったんですね。初演以来、敬二さんのワイリーしかみたことがなかったけれど、確実に世代交代が進んでいることを実感する。劇団四季はカリスマ依存体制から集団指導体制になっていくのだろうか。

この『contact』、ダンス・ミュージカルと書かれているけれど、観ていて、これは「ダンス・プレイ」と呼ぶべきだな、と思っていたらパンフレットの中の文章には「ダンス・プレイ」と書いてあった。歌っていないしなどという理由ではなく、ダンスで全てを表現しているから。久しぶりに、作品の言わんとするところに合致したなあ。

今回みたいに二階席だと、主にダンスの要素が目に飛び込んできて、ドラマの部分はあまり入ってこない。その辺は一階席でないといけないのかもしれない。いつも思うんだけど、舞台芸術は最低二回は観ないと分からない部分があるし、だからこそ、また観たいという思いが湧くのだと思う。実際にはかなりの困難があるけれど。
今回のコンタクトは、一回目は一階席で。二回目は二階席で観ると、とても美味しい料理を味わった気分になれると思う。

エントリが時間をすっ飛ばし、バレエと歌舞伎の書いていないですが、それはもう少し負担が減ってからに。日々、印象は薄れてしまうのだけれど、1本のエントリを書くのに実は1時間ぐらいかかるので、なかなか書けないのです。書こうとは思っているのだけど、気力が続かない状態。気長にお待ちくださると幸いです。


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