美輪明宏版『愛の讃歌』 〜エディット・ピアフ物語〜 [ステージ]
イブ・モンタンのへの台詞
愛は与えて、与えて、与えるもの。見返りなんか求めちゃいけないの
ボクサーのマルセルの「歌手ピアフ」ではなく、エディット自身そのものを愛する。
そのマルセルの死をこらえての「愛の讃歌」の絶唱。
涙が止まらなかった。自分が惨めで惨めで。
私は『愛』という物がどのような物か全く解らない。
幼少の頃は、橋の下から拾ってきた子供と、親兄弟から言われ、
母親には、何かやろうとすると、そんなことは出来ない。やるだけ無駄だ。やめておけ、と言葉の暴力を浴びせられ続けた20年。その言葉を無視して成功すると、「ほら、けなされれば、それだけ、なにくそと思ってやるんだよ」と成功したのは自分のおかげと言わんばかりの態度。
父親は、こちらには顔を向けず、言葉もかけず、盆栽をいじる背中を見せるだけ。自分には父親という物の存在もよくわからない。
同じような経験がある。もう、5年ぐらい前になるか。広島まで、ミュージカルの『美女と野獣』を観たとき、白を教われている時に、ミセスポットが野獣に『愛することを知ったのね』という台詞を聴いて、涙がわき出して止まらなくなってしまった。どうしても涙が止まらず、幕が降りるまで泣き続けた。
私は、愛がどういう物か解らない。
それは、今も変わらず、どんな物なのか追い求めているが、最近は、もう諦め始めている。もう、年月を使いすぎた。
現実の世界では、人はよってきても必ず裏切り離れ、見捨てていく。
絶望は本当に深い。
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